TOP>地域通貨オール

 <戸田地域通貨オール>
地域通貨とは?

どうしてオール?

オールの仕組みと流れ

第1次試験運用報告
 
 地域通貨とは?

 私たち運営委員会は、懇話会の頃から、周り人たちへ、また自分たちでもいつも「地域通貨ってなあに?」という問いを投げかけてきました。それは「地域通貨」を考えることが、「地域」や「通貨」を、言い換えれば「社会」や「経済」を考えるいい機会でもあったのだと思います。
 結論から言えば「地域通貨」とは、地域社会での互いに助けられ支え合うサービスや行為を、時間や点数などとして、その地域独自の紙券などに置き換え、これを「通貨」としてさらにサービスやモノと交換して循環させるシステムのことをいいます。
 具体的なサービスやモノの物々交換のような、今までのご近所でもあったやりとりを、「通貨」を使うことでもっと気軽にしてみようというシステムなのです。つまり、「国家通貨」である「円」などとは違った「もうひとつのお金」ともいうべき働きをするものです。
 私たちは普段、国の通貨(円)を使っており、それは市場経済での価値が基準となります。日本中で物価や時給が常識的に決まって流通しています。それに対して、地域のグループなどがそれぞれに名前や表現の方法を決めて独自に発行し、サービスやモノの価値を自由に決めて交換していくのが「地域通貨」です。地域通貨は、今までの市場では価値が決められない様々なボランティア活動や市民の能力や才能を引き出し、地域で活かすことができる仕組みでもあるのです。地域通貨という表現はしていますが、昔からみんながもっている感謝の「心」をカタチにする表現手段なのです。
 昔は「結(ゆい)」(=一時に多くの労働力を要する仕事をする際に、互いに人手を貸し合うこと)とか「町普請(まちぶしん)」、「講(う)」など似たような共同体共通の暗黙のルールや制度がありました。親や兄弟のように、人が人を助け合い、支え合うという当たり前の「きづな」がありました。例えば、農家で何家族も協働で田植えをしていた時代は、あぜ道に自分たちの子供がいておなかがすいて泣いていれば、一番近いところにいるお母さんや手の空いたお母さんが自分の子供に限らず乳を飲ませたりしたものです。今だったら「あんたのとこの子が泣いているよ」と知らん顔をするかも知れませんね。
 もうひとつ大切なことは、何でも金銭に換算するという経済優先になってしまった、というちょっと逆説的なことも考えられます。つまり、お母さんがする、お父さんの出勤前のご飯の支度や、部屋の掃除や子守までもが、「金銭を支払われない労働」だと考えられてしまう思考方法があります。いや、決して家事労働が金銭的な価値がないといっているのではありません。家事のような「支払われない労働」も会社での「支払われる労働」も等価だと思います。しかし、人には本当は絶対にお金には返られない無償の行為というものがあるはずです。それを何とか「円」に換算して考えようとすると無理が出てきます。
  人には対価を求めない行為や物の交換もあるのですが、それを冗談のような自分で作った通貨を渡すのは、ちょっとした照れやユーモアかも知れません。子供のころの母の日のプレゼントに「肩タタキ券」を配った記憶のある方も多いはずです。 お父さんがお母さんにいつもの家事のお礼に地域通貨を払って、こっそり土日にゴルフへ行った顔をして、地域で溝掃除のボランティアをやっていた、なんてのいうは夢物語でしょうか。自己中心から、地域社会に目覚めた夫や父親を、その働く姿を見て感動しない妻や子供はいないと思いませんか。「心」が温まる労働は、きっとお金には変えられないと思います。

 つまり、地域通貨は今まで当たり前だと思っていた自分の周りの「地域」や働く目的になっていたお金「通貨」「労働」を考え直すきっかけにならないでしょうか。地域通貨を使うことができるかどうかは、その地域や個人の経済 唯一主義にどっぷり浸かってしまっているかどうかの考え方を試すのだと思ってみるといいかも知れません。地域通貨をもらって、「なんだ、こんなおもちゃのお金」と思う人もいるかも知れません。それともお礼に「心」の代わりをもらったと感じる人もいるかも知れません。
 金額が問題なのではありません。古来からお年玉やお返しの品々を、金額や品定めをする無礼はなかったとは言えませんが、昔は、「親からもらう」お年玉に意味があったのだと思います。精一杯の気持ちや心を感じたら、金額や品物や、行為そのものに高低は関係なくなったはずです。地域通貨を考えるということは、そうした失いかけた「やさしさのゆくえ」をもう一度探す、いいトレーニングになるのではないでしょうか。

 戸田の地域通貨のデザイン(リンク)は、先ごろ亡くなったコミュニティ推進課の三木課長の同級生でもあった、市内在住の版画家、高橋シュウさんの作品です。こんな格調のある通貨はあまり見たことがありません。全国的に地域通貨をブームにした『モモ』の作者のエンデは、「貨幣は腐る」から流通させなければならないと言いました。もちろん、地域通貨には利息はつきませんし、 「円」のように売買も意味がありません。だから流通させることに意味があるのは確かです。しかし、心の記念に、ボランティアの証に、そっと机の中にしまっておくのも、部屋に飾るのも使い方のひとつではないでしょうか。別に貯めてもいいですし、版画の作品として鑑賞したり、プレゼントも出来ると思います。「円」を部屋中に敷いているのを想像すると成金の悪趣味でぞっとしますが、オールなら人の心に包まれていて安心できるのではないでしょうか。ぜひ、まちの人でないお知り合いに記念品に差し上げてください。そんな使い方もあるのです。

どうでしょうか? なんとなくわかっていただけたでしょうか? 

 実は地域通貨は「どうやって使えばいいんだ?」と考えるところから始まります。あなたのご近所で何か困ったことはないでしょうか。いや、困った問題を抱えている人はいないのでしょうか。それを一緒に考える集まりを作ることから、この地域通貨「戸田オール」を使って、何か解決できる方法がないものか、考え、話し合うことのきっかけができないでしょうか。地域通貨は、そうした地域の活性化に役立つことが使命なのです。
 何か面白いアイデアを考えてください。 それは、1軒の家から、1組の親子からだってできるはずです。あなたが商店なら、ポリ袋を使わない人へのポイントの代わりに、年末セールの代わりに呼びかけてみてください。町会に入っていなくても、隣近所の顔見知りの人に呼びかけてみてください。安易に子供へお金を渡す前にちょっと考えてみてください。地域貢献は、大それたボランティアでなくても誰でもいつでも、簡単に、負担なく、できる範囲でみんながやれることです。それが地域通貨「戸田オール」のスタートです。 (山中)

<戻る>

 どうしてオール?

 運営委員会では、戸田市の地域通貨を「オール」と名付けました。
 戸田といえば、日本で唯一、世界でも珍しい「静水」ボートコースを有する街です。東京オリンピックのボート競技を行ったことでも知られ、現在も多数の大学、企業がコースの周辺に艇庫を構え、選手たちが日々練習に励んでいる風景は、「ボートのまち」戸田を象徴しています。
 そのボートにちなみ、市民の皆さんとともに戸田市というボートを漕いでいきたい、という思いを込めて「オール」にしました。

デザインは高橋シュウさん
 第一次試験運用では「フォア」と「エイト」の2種類の紙幣を考えました。そこで、市内在住の版画家、高橋シュウさんにお願いしました。快く引き受けていただき、全体的なレイアウトも監修していただきました。
 高橋シュウ氏:1951年 埼玉県生まれ。北海道大学農学部卒業。’80〜81年滞英。
日仏現代美術展・大賞、日本国際美術展・国立国際美術館賞、埼玉県立近代美術館賞、現代版画コンクール・優秀賞、他。

ホームページ:http://www.linkclub.or.jp/~shu1taka/index.html

<戻る>

 オールの仕組みと流れ(未)

オールの利用方法
▼ 人から人へのお礼の気持ちで
善意で行う、個人間のサービスの交換にも従来同様にご利用ください。
「ちょっと買い物をお願い」「犬の散歩しますよ」「パソコン、教えて」など、ちょっとした困り事でのお礼にお使い下さい。
また、ボランティア団体の活動への参加のお礼にご利用下さい。オールを活用してみんなで楽しく市民活動を盛り上げましょう。

※サービスに対してどれくらいのオールを渡すかは、当事者同士で決めて下さい。
▼ 商店・商店街で
オール協賛店では、オールでお買い物ができるようになりました。10オールは10円、100オールは100円で利用できます。
 利用できるお店には、店頭に「地域通貨戸田オール」のステッカーが貼ってあります。

▼ イベント会場で
私たちは、新たなコミュニティづくりや市民活動をサポートしたいと考えています。
そんな「出会いの場」を作りたいと考え、定期的に「ふれあい市」を開催します。
皆さんの「してほしいこと」と「できること」を繋いでいきたいと思っています。もちろん、ここでオールをご利用ください。

<戻る>

 第1次試験運用報告(未)

 

 

委員長ご挨拶

笹目地区の皆さんに感謝

〜第1次試験運用を振り返って〜


戸田オール運営委員会

   運営委員長 中島孝雄 

「とにかくやってみよう」

 地域通貨オールの第1次試験運用は、お陰様で3月31日をもって無事終了することができました。特に、笹目地区の皆様のご支援をいただき、誠にありがとうございました。
今回の試験運用は、笹目コミュニティ協議会のご支援をいただき、笹目地区をモデル地区として主に町会単位で説明会を実施してまいりました。当初の説明会ではリスクについて、例えば、犬にかまれたらどうなるのか? 植木の伐採をしていて落っこちたらどうなるのか? 等の質問があり、戸惑ったこともありました。また「趣旨はわかったんだが、どうやってサービスの交換をしていくのか良くわからない」という意見が多くありましたし、「そんな訳のわからない地域通貨なんて成功するわけないよ」と言われた事もありました。でも、いろいろと話をしているうちに「初めてのことなのだから、とにかく駄目だと言う前にやってみよう」と町会長に援護してもらったこともありました。

イベントを通じてオールの理解を


  昨年12月に開催した「オールDEバザール」は、大勢の参加者の皆さんに地域通貨ゲームの体験してもらい、理解を深めていただきましたし、オールを仲立ちとして不要品の交換や姉妹都市の新鮮野菜即売会も大変好評でした。また、この模様は戸田市の広報番組である「ふれあい戸田」の新春番組で放送されました。
笹目5丁目町会では、独自の地域通貨推進委員会が発足し、活発にイベントを開催しながら交流を深め、サービスの交換も行われるようになりました。
笹目中学校では校長先生やPTA会長にご支援をいただき、「ふれあい体験講座」に地域通貨の講座を開設させていただきました。講座の人気はなんと第2位と高い関心を持ってもらい、生徒さんたちと交流できたことはとてもうれしい出来事でした。
さて現在、第2次試験運用に向けての準備を行っています。第1次試験運用結果をふまえ、第2次試験運用は全市的に活動を展開していきたいと思います。第2次試験運用の詳細は、別途ご案内致します。事務局は西部福祉センターに移りましたが、引き続き、皆さんのご支援をよろしくお願いします。 

美笹公民館の事務局での会議

 
 

<戻る>

  戸田市の発行する地域通貨「戸田オール」第1次実証実験の記録

 


60分を単位とするエイト券の見本

 

戸田市では、平成15年10月から笹目地区を 中心に実験的に地域通貨を活用しています。市長のパートナーシップとして笹目コミュニティ協議会の協力の下、官民一体となった地域通貨の実証実験に取り組んでいます。

 デザインは戸田市在住の版画家、高橋シュウさんの、戸田市の特色でもあるボート競技、フォア、エイト艇を図案化した格調高いものとなっています。

 

 

   地域通貨「戸田オール」には、2種類あります。時間を単位とするタイムマネーという形で60分に相当する「エイト」券。そして、30分を単位とする「フォア」券です。それぞれ戸田市の特色でもあるボート競技の種類にちなんで付けられました。8人と4人のこぎ手が息を合わせて漕がなければボートは前に進みません。みんなが力を合わせて戸田市を福祉の街に、やさしい街にしよう、という願いが込められています。


30分を単位とするフォア券の見本


協力店にはこうしたシールを
貼ろうかという話も出ています。

  現在は笹目地区限定で実験運用されていますが、来年度には、戸田市全域に広めることを願っています。だから、オールはボートの漕ぎ棒というだけでなく、「全ての」(オール=all)戸田市民の協力をお願いするという意味も込められているのです。
  同時に今までのボランティア団体のネットワークや新しい市民活動サークルにも呼びかけ、その支援ができないかと模索し始めています。

 地域通貨戸田オールは、市民から選ばれた運営委員会が組織され、制作から配布、会員組織作り、マッチングリスト作りと手作りで運営されています。関心をお持ちの方の参加をお待ちしています。まずは会員にお申し込みください。入会金・会費は無料です。

 現在、実験運用のため、参加申込をした方にフォア券2枚とエイト券2枚を配布しております。あとは各ボランティア活動に応じて「頼まれた」方と「頼んだ方」が相互に交換しながら流通していく仕組みです。


戸田ふるさと祭りでのアンケート風景



市役所の有志ボランティアが大信村まで調達に行きました。

 

「オールDEバザー」

去る15年12月14日(日)笹目のコンパルを会場に地域通貨を使ったバザーが催されました。会場では、姉妹都市の大信村のご協力で新鮮な野菜が半値近い価格で、オール1枚とで販売されるなど、バザーもフォア券やエイト券で交換される初めての試みで大盛況でした。

 当日は運営委員会の皆さんに加え、17名のボランティアも参加。テレビ埼玉の新春番組の取材も入って、バザー中でのオールとの交換の様子やホールでの体験ゲームの様子などを映し、数人の市民の皆さんへインタビューを行いました。1月9日の「ふれあい戸田」で放映され ました。

  参加者は笹目地区の住民を中心に市内の子育てネットワークの皆さんなど、多方面から300名以上の市民の皆様が集まりました。会員も150名を超え、11月の事務局開設からわずかな期間に確実に広がりを見せています。

現在の事務局は、美笹公民館にあります。


準備に追われる運営委員の皆様と開場前からの来場者

<戻る>